パンタナール旅行

ブラジル滞在時、パンタナール(Pantanal)に行った。

ポルトガル語ではパンタナウと言う。


広い地域なので、北パンタナールと南パンタナールに分けて紹介する。

まず、北パンタナール。


年月日行動
2010/9/318:00アパート発
車でBHへ
22:00 BH-HOTEL着
9/47:30 BH-HOTEL発
TRIP 5408便CNF→CGB(8:55→11:15)
PM パンタナール観光
9/5全日 パンタナール観光
9/6日中 パンタナール観光
GOL1625 CGB→GRU(18:30→21:35)
9/7午前中 買い物(リベルダージ)
早目の昼食をとって空港へ
TRIP GRU→帰途(15:10→17:00)




ベストシーズンとされる9月、ベロホリゾンテ(Belo Horizonte)からクイアバ(Cuiabá)に向かった。


人口70万人の大都市、クイアバに着いた。

ここは南米大陸の中央に位置するが、標高はたったの165mで、当然、湿地帯が多い。

南側には日本の本州とほぼ同じ面積のパンタナールが広がっている。










この車はガイドさんのもの。

舗装されていない道路が多いので、頑丈な車を選んだと思う。

今回の旅行は、車に乗っている時間が長かった。

まず、クイアバの近くのギマラインス高原(Chapada dos Guimaraes)を観光。








ギマラインス高原の道路沿いには、このような形の奇岩があった。















ギマラインス高原の中にある滝:花嫁のベール(Vét de Noiva)。

この滝の高さは86m。

広大なテーブル状台地の上を移動するので、崖の上から観光することになる。











舗装されていない道を進んでいくと、道の脇の水たまりにワニがウヨウヨしていた。

初めて見たときは驚いたが、この光景がしばらく続いたので、だんだん慣れてきた。

ここのワニの種類は、Jacaré do Pantanal。















車から降りてワニの近くで写真を撮った。

ワニは驚いて逃げるようすもなかったし、襲ってくるようすもなかった。

もともと人を襲う種類のワニではないらしい。

それに加え、食料となる魚が多いため、空腹になることが少ないとのこと。








池の向こうにも多数のワニ。

これほどワニが多いところでも、馬が普通に池の水を飲みに来ていた。













やっと宿舎:Pousada Piuvalに到着。

空港を出てから4時間以上経っていた。

宿舎というより牧場に泊まったという感じ。











車とボートを使って展望台に行き、周辺の景色を見た。

森林と池、川ばかりで、ほかに何もなかった。













ボートに乗ってピラニア釣りに出かけた。

写真の人は、ガイドの、湯川宣孝さん。

ポコネ市在住。

ときどき、日本のテレビ番組の制作に協力しているとのこと。













アリ塚。

このアリ塚の高さは1.3mくらいだったと思う。

コンクリートのように固い。
















カピバラ(Capivara)。

車で走っていると、道の横からビショビショに濡れたカピバラが突然現れた。

けっこうでかい。

人がいることを気にするようすはなかった。








ブラジルの国花、イッペーの木。

黄色い花だけでなく、白、ピンクの花が咲く木もある。












インドから移入されたネロリ牛。

ナイトサファリのとき、この牛の群れが近づいてきて不気味だった。

手前の白いものはアリ塚。











紹介した動物以外にも、トゥユユなどの鳥、馬、猿、豚、エミューを見た。

今回の旅行でブラジルの大自然に触れることができたが、ガイドの湯川さんによれば、2日の滞在では短く、3日以上は滞在してほしいとのことだった。










ここまでが北パンタナール。




以下が南パンタナール。


ブラジルで知った宝石知識

ブラジルで宝石屋さんと仲良くなった。

宝石の説明を何度も聞いたので、忘れないように書き残した。

15年くらいの間に5個以上の宝石を買ったと思う。

見せてもらった宝石の中で一番高価だったのは、アレキサンドライトという宝石。

これを家まで持ってきてもらったが、強盗に襲われないかと心配したことを思い出す。



名称(価格例)
説  明
写真
エメラルド
(30万円)
エメラルドのみずみずしいグリーンカラーは、古くから心を静め、想像力をかき立てる石といわれる。そのグリーンの洗練された美しさによって、いつの時代も不動の人気を誇り、希少性からも最も高価な宝石の一つとなっている。色が濃く透明感と光沢に優れるものほど人気がある。ブラジル産のエメラルドはテリと碧さが魅力。5月の誕生石。主要産出国:コロンビア、ブラジル、ザンビア。
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トルマリン
(8万円)
トルマリンは和名電気石と呼ばれる。結晶を加熱、摩擦することで電気を発し、その作用は近年マイナスイオン効果と呼ばれ、体にいい石として人気がある。色合いは豊富でピンク、オレンジ、黄色、緑、藍、紫、バイカラーというように豊富な色彩をもつ。グリーントルマリンをはじめ、ピンクトリマリン、中でも濃赤色のものは、ルベライトと呼ばれ珍重されている。ブルートルマリンはインディコライトとも呼ばれ深い青色が魅力的で希少性が高い色。バイカラートルマリンはグリーンとピンクのトルマリンが一つの石に共存している。中心部がピンクで外縁部がグリーンの結晶を輪切りにした場合にはウォーターメロンと呼ばれる。10月の誕生石。主要産地:ブラジル。
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インペリアル
トパーズ
(11万円)
古代ギリシャではトパーズは力を与えると信じられていた。またインドでは昔からトパーズを心臓の上に着用すると長命、美、知性が約束されると信じられていた。インペリアルトパーズは唯一ブラジルのミナスジェライス州のオウロ・プレットで産出される。シェリー酒の黄色、オレンジ、淡いピンク色、レディッシュオレンジなど色合いが豊富。優しげな色調とみずみずしい高い輝きをもち、格調高いこの宝石は羨望の的。ピンク色は高価。11月の誕生石。
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アレキサンドライト
(250万円)
昼光または蛍光灯の下では美しいグリーン、そしてランプやキャンドルの白熱光源下ではパープリッシュレッドに変化する。アレキサンドライトの劇的な変色効果は「昼はエメラルド、夜はルビー」と表現されている。1830年ロシアで発見され、帝王アレキサンダー2世にちなんでアレキサンドライトと命名された。その後ロシアの鉱床は枯渇し、現在はブラジル、スリランカ、東アフリカが主産出国。産出が少なく大変希少価値がある宝石。6月の誕生石。
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ダイヤモンド
宝石の王様と称されるダイアモンド、そのはじまりはインド。何世紀もの間インドが唯一の産出国だったが、1700年代にブラジルでもダイアモンドが発見され、長い間ブラジルが最大の産出国となった。その後、南アフリカ、カナダ、オーストラリアでも産出が始まった。現在でも良質のダイアモンドがブラジルから産出される。万物の中で最高の硬さと美しい輝きをもつダイアモンドは愛を語る上で欠かせない存在となっている。4月の誕生石。
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アクアマリン
(30万円)
涼しげなブルーカラーはその名前に表れていて、アクアマリンとはラテン語で「海の水」を意味する。中世の賢者は目や肺の病気をはじめとする様々な病の薬としてアクアマリンに触れさせた水を処方した。この宝石を身につけると洞察力と先見の明が備わるといわれている。ブラジル原産の石としてもっとも有名なカラーストーン。波打ち際の淡いブルーから、深海のような深みのある青さまである。エメラルドと共にベリルグループに属している。3月の誕生石。主要産出国:ブラジル。
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フビリッタ
(ルビリット)
Rubellite
(30万円)
ルベライトともいう。世界で最大にして最良のルベライトの産地はブラジルのミナス・ジェライス州。中でもゴヴェルナドール・ヴァラダレスの南東70kmのジョナス鉱山群一帯とその北200kmのアラスアイーサリーナス一帯との二ヶ所が最も豊かなルベライト産地。とは言え、宝石質のルベライトがペグマタイト鉱脈から何時でも採れるという訳ではない。何年か何十年かに一度、偶然に晶洞が発見された時のみに限られる。鉱物学の知識が無かった昔は赤く透明~半透明の宝石の多くがルビーと考えられていた。
クリソベリル・
キャッツアイ
(Chrysoberyl Cat's-eye
キャッツアイは猫目効果のことで、宝石そのものではない。キャッツアイ効果を表わす宝石には、トルマリン、アクワマリン等々あり、それぞれトルマリン・キャッツアイ、アクアマリン・キャッツアイと呼ぶ。ただキャッツアイといったときは、クリソベリル・キャッツアイを指す。それほど自然界の中で知られている最も美しい猫目効果の宝石。最も高く評価されるのは蜂蜜の色に似た、やや緑がかかった黄色で、ハニーイエローといわれる。クリソベリルの硬度は8.5、宝石としてはダイヤモンド、コランダム(ルビー・サファイア)に次いで三番目に硬い石。主な産地はスリランカ、ブラジル(特にミナス・ジェライス州)である。最も高価な宝石の種類にランクされている。



宝石屋さんの話しでは、宝石か金を採る場所に行ったとき、強盗と撃ち合いになったとのこと。

普段は現地に行くわけではないらしいが、宝石を扱う世界の人たちは、命がけで商売していると思った。

ところで、

ブラジルでは18世紀の始めにダイヤモンド鉱脈が発見され、それから約1世紀に渡ってダイヤモンドの主生産地であり続けた。

その影響でダイヤモンドに由来する地名が多い。

ブラジルの地図帳には下記の地名が載っている。

(1)Diamante(ジアマンチ) PB州

(2)Diamante do Norte/Oeste/Sul(ジアマンチ ド ノルチ/オエスチ/スウ) PR州

(3)Diamantina(ジアマンチーナ) MG州

(4)Diamantino(ジアマンチーノ) MT州

(5)Parque National da Chapada Diamantina(パルキ ナシオナウ ダ シャパーダ ジアマンチーナ) BA州

今でもブラジルではダイヤモンドが採れているようなので、生産量を調べてみた。

世界の中では、ブラジルのダイヤモンド生産量は少ない。

生産量第3位のコンゴ民主共和国の東部では、コンゴ領内から自国に攻めてきそうなゲリラ軍と戦うためという理由で、隣のルワンダとウガンダから軍が侵入しているが、彼らの本当の任務は、コンゴで採れるダイヤモンドや金などを持ち出すことらしい。

「内戦」「平均寿命」などの話題とダイヤモンド生産量には関連があるという目でニュースを見ていきたい。


天然ダイヤモンド生産量(2009年)
順位
生産国
カラット
1
ロシア
32791
2
ボツワナ
31000
3
コンゴ民主共和国
18000
4
カナダ
10946
5
オーストラリア
10760
6
アンゴラ
9000
7
南アフリカ
5500
8
ギニア
3000
9
ナミビア
2300
10
中国
1100
11
ジンバブエ
800
12
ブラジル
782
13
ガーナ
620
14
レソト
450
15
中央アフリカ共和国
360



宝石の話しからそれるが、上記(3)Diamantina(ジアマンチーナ)は別の意味で訪れたい場所だ。

それは、町の中で音楽会が開かれる場所だということ。

音楽会の名前は、「ヴェスペラータ」。

下の写真のように、路地に面した建物の窓で楽団が演奏する。

ちょっと変わった雰囲気で音楽を聴くことができる。























以上、終わり。












血液と体温

ブラジル滞在時、サッカーの試合を見に行き、ブラジル人との体温の違いを感じた。

具体的には、試合が終わって前の席に座っていた3人のブラジル人が帰ったあと、急に涼しくなったような気がした。

体温の差があるのではないかと思って調べてみた。

ブラジル人の体温は不明だが、日本人とアメリカ人の体温差を書いたものがあったので、ブラジル人も同様だろうと思う。

インターネットで調べると、英国人と豪州人も日本人より体温が高いという書き込みがあった。

この原因は、赤血球の数の差で説明できるとのこと。

つまり、欧米人のほうが赤血球が多い=比重が高い=濃度が濃い=蓄熱量が多い=体温が高い、という理屈。


   【日本人とアメリカ人の体温と赤血球の数の比較】


体温(平熱℃)
赤血球の数(万個/μℓ)
日本人
35~37
400~500
アメリカ人
36~38
470~610




さらに、人種別の寒さの感じやすさについて調べた。

ブラジルで良く感じることだが、事務所、会議室、バス、飛行機、などの中の冷房が効きすぎて寒い。

ブラジル人は、それほど寒いと感じていないようで、日本人だけが厚着をしていることが多い。

これについてインターネットで調べると、主に3種類の答えが書き込まれていた。

①日本人だけが寒いと感じているのは気のせいで、その地域の環境に適応しているかいないかの違いだけ。

②日本人は欧米人よりも血液中の水分の量が多い。赤血球よりも水の熱伝導率が高いため、日本人は体の表層の熱を外部に放熱しやすい(外気の温度が低いと体の表層も早く冷やされる)。

③日本人は欧米人よりも肌の水分の量が多い。水分が多いと気化熱を奪われやすいので寒く感じる。

同じ環境でも女性の方が男性よりも寒く感じることがあることを考えると、上記①の「気のせい」以外の理由がありそう。

日本人の女性と男性の血液比重が違うことからすれば、水分の違いで説明できそうな気がする。

個人的な意見として、「②の説が有力で、③も関連あり」と思う。

【日本人の女性と男性の血液比重の比較】


血液比重の標準範囲
女性
1.049~1.056
男性
1.052~1.060

(注)血液比重が少ない⇒赤血球が少ない(水分が多い)


この関連で、血液型の国際比較データを調べた。

国(民族)によって差が大きいことがわかった。

これほど国(民族)の差があるとは知らなかった。

【国別の血液型比率】

O型
A型
B型
AB型
ブラジル
48%
39%
10%
3%
日本
31
38
22
米国インディアン
78
16
米国黒人
17
82
米国白人
45
42
10
中国
46
23
25
イギリス
47
42
インド
31
19
41
グアテマラ
95
ペルー
71
19


(注)太字数字は比較的多い箇所。


以上、終わり。



カンボジア旅行

カンボジア旅行の記録を紹介する。今回の旅行の目的はカンボジアの遺跡を見ること。 2年連続で海外の遺跡観光をすることになった。カンボジアの遺跡が造られたのは9~13世紀。昨年訪問したメキシコの遺跡は4~11世紀。ほとんど年代が重なるが、少しだけカンボジアの遺跡が新しい。 旅...