東山農場はカンピーナスにある農場で、1927年に三菱財閥の創始者の長男(三代目三菱財閥会長:岩崎久弥)が購入して創設したもの。
現在の総面積は900ha弱。
NHKのドラマ、「ハルとナツ 届かなかった手紙」のロケ地にもなった。
「ハルとナツ」は、ブラジルに家族とともに出稼ぎに出た長女ハルと、眼疾トラホーム感染のため渡航が許されず日本に残された妹ナツが、運命の悪戯によって71年間離ればなれとなり、苦労して過ごすことを余儀無くされた姉妹を描いた、橋田壽賀子脚本のドラマ。
東山農場に行くための準備として「ハルとナツ」のDVDを見た。
これから訪問を予定する人にも勧めたい。
移民の方の苦労がわかるという意味もあるし、ロケで使ったセットの解説を聞く際の事前勉強という意味もある。
是非見ていただきたい。
農場に入るためには事前に予約が必要で、名前、年齢、職業、会社名を記入した申請書を提出した。
リベルダージのホテル~東山農場へ
サンパウロの中心から南米事務所が準備した車に乗って東山農場に向かった。
カンピーナスまでの道はよく整備されていて快適。
この日は天気もよかった。
日本のETCに相当する自動料金徴収システムが設置されていた。
ブラジルの道路は舗装されていないところが多く、舗装されてもメンテナンスが追いつかないため、穴がふさがれないままになっていることもある。
しかし、今回使った道路は、発展がめざましいカンピーナスにつながっていることから、政府の力の入れ方が違うためか全く問題なかった。
出発から1時間半ほどで、東山農場に着いた。
(よく覚えていないが)何か由緒ある大木が駐車場の横の塀の上に倒れこんでいた。
盆栽の雰囲気がただよっていた。
東山農場の見学開始
受付の建物。
お土産屋さんもここにあった。
窓にお姉さんの人形が置かれていた。
Namoradeira de Janelaという名前の人形だったと思う。
直訳すると「窓の浮気者」。
ブラジルでよく見かけた。
コーヒー豆を大きさごとに分ける旧式の選別機。
今は使われていないが、新しいものでも原理は同じとのこと。
このほかにも古い機械が多数置かれていた。
映画の撮影跡を見学
農業移民(コロノ)として移り住んだ人たちが生活している様子を撮影するために使用された家は、現在でも同農場で働く人たちの家として使用されている。
これ以外にも敷地内にはたくさんの撮影用セットが残されていた。
近くにある井戸は現在でも使用可能。
地神(じがみ、じしん)とは、祖霊、農神ともされる神。屋敷内や辻 (つじ) ・田のそばに祭る。地主神 (じぬしがみ) 。
日本と同じように東山農場に建っていた。
ロケの際、コーヒーを集荷する仕事場とされた建物。
このように映画のために建てられたものもあったし、映画のために無くしたものもあった。
無くしたものは東山農場の電柱で、電線は地中に埋めた(その費用はNHKが負担)。
ハルが子供の頃住んでいた場所には電柱などは存在しないため。
ドラマの主人公ハルが住んでいた家のセット。
使い古した感じが細かいところまで再現されていた。
たしか、テーブルの木目が浮き出るように入念に削ったと聞いた。
壁などを絵の具や炭でわざと汚し、”風格”をかもし出している。
移民船の船内のセットも保存されていた。
日系移民の方から本物に近いという評価を受けたもの。
これも撮影用に建てた家で、結婚式のシーンが撮影された?と思う。
農場内の風景
このとき、空に不思議な虹が見えた。
普通の上に凸の虹ではなく、まん丸く全部がつながった虹。
広大なコーヒー畑。
「ハルとナツ」には、このようなコーヒー畑で農奴のように働いた日系人の姿が映しだされていた。
昔は熟した実を素手でしごき取っていったらしい。
道にヘビがいた。
2011年12月17日(土)のスケジュール
8:30 リベルダージのホテル出発10:00 東山農場着、見学開始
12:00 東山農場出発
12:10 昼食(カンピーナスのレストラン)
13:00 レストラン出発
14:30 買い物
16:00 ホテル着
参考 地図
以上、終わり。
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