アイスランド旅行

アイスランド(Iceland)に行った記録を紹介する。

普通、日本人が12月にアイスランド観光に行くということは、オーロラを見に行くというここと同意だと思うが、私も全くそのとおり、オーロラを見るためにアイスランド旅行を計画。

もしオーロラが見えたとき、写真に残せるようにと、道具や方法を時間かけて勉強した。

仮にオーロラが見えなくても、地球の割れ目や巨大露天風呂があるので、それだけで満足できるとも考えてカナダ、フィンランドではなくアイスランドを選び、休みやすい日程もあって12月23日出発のクラブツーリズムのツアーにした。


アイスランドに20時間かけて到着



中部国際空港を出発後、ヘルシンキ、コペンハーゲンで乗り継ぎ、アイスランドのケフラヴィーク空港に着いた。

乗り継ぎ時間を含めると、出発してから20時間経過。

空港の建物を出てバスに乗る間、スーツケースを押して100mほど歩いたが、激しい吹雪の中で体が冷えきった。

予想としては、気温-5℃、体感気温-10℃という感じ。

この時点で23時過ぎで、このあとホテルまで100km(バス2時間)も移動する必要があった。



バスは雪道を走り、夜中の2時にホテルに着いた。

このホテルのロビーの隅にサンタクロースの人形(写真)が置かれていた。

日本で見るサンタクロースと違うのは、やさしいお爺さんの顔ではないことと、複数の種類のサンタクロースがいること。

アイスランドのサンタクロースは13人いて、クリスマスから年始にかけて山から里にいたずら(ソーセージを盗んだり、窓からのぞき見する)をするために降りて来る。

アイスランドのクリスマスは、キリスト教とバイキングのお祭りが合体している。

この日の夜は4時に寝て次の日の朝7時に起きるハードなスケジュールになった。





観光(1)~滝 間欠泉 建物~



観光初日に最初に観光したのは、溶岩の滝を意味するフロイン滝(Hraunfossar)。

湖や川から流れ落ちる普通の滝と違い、川壁の溶岩のすき間から流れ落ちるという珍しい滝。

氷河の溶けた水が溶岩台地にしみこみ、このあたり1kmに渡ってグヴィートアゥ川へ流れ落ちている。

この写真を撮ったのは昼12時ごろだが、雪が降っていたので夕方のように薄暗く見える。




フロイン滝のすぐ上流にあるバルナ滝(Barnafossar)。

子供達の滝という意味がある。

ここは駐車場と遊歩道があるのみで、売店も休憩所もない。

しかも冬場だからということで使えるトイレが少なく、ツアーに参加した27人が終わるのに20分もかかった。

滝の近くに置いてあったショベルカーは、日本のメーカー(KOMATSUとYANMAR)のものだった。




間欠泉を観光。

7~8分間隔で蒸気が高く吹き上がったので、何度も蒸気が噴出する場面を見ることができた。

この近くのレストランで昼食。

昼食が予定より大幅に遅れて14時10分になった。

運転手と添乗員の意思疎通が悪く、予定変更を添乗員が知らなかったため、バスの移動時間が長いことを疑問に思ったお客さんの指摘でわかった。

日本だったら考えられないと思った。


源泉の湧き出る場所を観光。

ここは、世界最大級の湧出量を誇るといわれているデイダルトゥングヴェル(Deildartunguhver)温泉。

温泉といっても、旅館があるわけでも、露天風呂があるわけでもない。

源泉のあるところで、溶岩の間からぶくぶくと煮えたぎる温泉が湧き出している。

源泉の近くにポンプ室らしき施設があり、そこからまっすぐと彼方に伸びていく銀色のパイプラインがあった。


2日目の最初は、グトルフォス(Gullfoss)の滝。

アイスランド語で"gull"は「金」、"foss"は「滝」を意味し、「黄金の滝」という名をもつ。

最大幅は約70m、最大落差は1段目で約15m、2段目で約30mあり、アイスランド随一の規模。

写真では見にくいが、向こう側から水が流れてきて中央に1段目の滝、手前に2段目の滝があった。

滝壺の横にはダム建設に反対した少女の銅像が建てられ、今も滝を見守っている。



地球の割れ目「ギャウ」を観光。

アイスランドは、海嶺が地表に乗り上げている世界でも珍しい場所。

西部は西(写真右)に、東部は東(写真左)に引っ張られるかたちで、アイスランドの国土は年に2~3cmほど広がり続けている。

アイスランド各所でギャウを見ることができるが、ここシンクヴェトリル国立公園内のものが最大規模。

昔はここで国会が開かれていた。




これまでの写真を見てわかるように雪の道を歩いて観光することが多かった。

現地ガイドから足に付ける滑り止め(かんじき=簡易アイゼン)を渡されたので、滑りやすい場所では活用することになるが、ゴムの強度が強過ぎて装着が大変。

レストラン内では取り、外に出るときは付け、面倒くさかった。

改善を期待したい。



3日目の観光を開始。

最初はホフジーハウス(Hofdi)。

1986年10月にアメリカ合衆国元大統領ロナルド・レーガンと、旧ソ連邦大統領のミハイル・ゴルバチョフが会談を行った歴史的な場所。

内部は公開されていない。

元々はフランス領事館として建てられた建物だったが、幽霊が出るということで、レイキャヴィーク市に売り渡された。




ハルパというコンサートホールに立ち寄った。

現地ガイドによれば、ヨーロッパで一番のコンサートホールだとのこと。

トイレを借りるだけだったが、内部の看板がおもしろかったので写真を撮った。

受付の横の看板に各国の「ようこそ」という言葉が並んでいて、その中に日本語もあった(下から5つ目)。

ただ、日本語は不完全な「ようこ」。

外国では度々このようなことがある。





ここはレイキャビック市内でも、オールドハーバー(つまり旧港)と呼ばれるエリア。

その名の通り昔からの港といった雰囲気。

捕鯨船もあり、日本と共通するところが多いと思った。

明らかに軍の船と思われるものもあった。





ハトルグリムス教会(Hallgrímskirkja)は、プロテスタント系教会。

高さは74.5mで、アイスランドでは最も高い建造物。

最上階まではエレベーターが通じており、市内を見渡す展望台となっている。

この日はコンサート開催中とのことで、展望台に行くことはできなかった。




熱湯貯蔵ステーション、ペルトラン。

外観は宇宙ステーションのように見えるが、レイキャヴィーク市全体の生活に不可欠のホットウォーターを提供する熱湯貯蔵ステーション。

ペルトランとはアイスランド語で「真珠」を意味する。

貯蔵ステーションの上にコンファレンスルーム・展示室・バー・レストランがある。

ここも入場できなかった。

入場できないところが多過ぎる。


市庁舎(Reykjavik City Hall)とチェルトン(Tjornin)池。

市庁舎の上のカフェは、レイキャヴィークでの屈指の眺めのいい場所だということだが、ここにも入場していない。

岸辺には鳥に餌をやる人の姿が多く、多くの鳥たちが群がっていた。

写真手前の白っぽい部分が池。

池の面積の9割以上が氷で覆われていた。





国会議事堂(Altingishusid)。

国会議事堂といっても簡素な石造りの建物で、会期中(10月1日~)は見学も可能とのこと。

世界最古の民主議会「アルシング」精神が今でも受けつがれているという。







4日目の観光は、アメリカ大陸プレートとユーラシア大陸プレートをつなぐ橋から始まった。

しかし、強風のため歩いて行くだけが精一杯で、橋を渡ることはできなかった。

27人中、2人はバスの中にいたまま。

写真を撮る手が震えていたため、全てブレた写真になった。

このあたりは特別景色がいい場所ではない。

あとで2大陸通過証明書をもらった。



これが2大陸間(欧州と北米のあいだ)の橋を渡った証明書。

先日、レインボーブリッジを歩いて渡ったが、天気が悪い(雨と強風)日だったので傘がさせない状態で、気持ち的にも体力的にもダメージが大きかった。

両方の橋で共通するのは、天気が悪い方が思い出に残りやすいと思ったこと。





観光(2)~露天風呂~


露天風呂ブルーラグーン(Blue Lagoon)。

世界最大の露天風呂。

ここは自然の温泉ではなく、地熱エネルギーを利用して人工的に造られたもの。

温泉治癒効能をもつ温かくミネラルを大量に含んだ乳白色の塩温泉。




白い泥を顔に塗ると美容に良いようで、皆さん塗っていた。

ここも強風のため、嵐のようになっていた。

まるで修行。









午後、みんなでホテル近くのショッピングセンターに出かけた。

そこで買ったビールが左の写真。

値段は339クローナ。

1円=0.92クローナなので、このビールは約370円と日本の倍近い。

アイスランドの物価は高く、ビール以外のものも高かった。

バスに乗っているときに見ていると、ガソリンが216円/1リットル。



観光(3)~オーロラ~


オーロラを見るチャンスになった最後の夜は、雨降りだった。

ほとんどあきらめかけていたが、バスで1時間走れば天気がよくなることを期待し、カメラや三脚を持って出かけた。

現地に着いてバスの中で10分ほど待っていると、空の白っぽい部分がどんどん動いているのがわかった。

肉眼でははっきりしなかったが、写真にすると緑色に光るオーロラが確認できた。



雲がなくなると、星空とオーロラがはっきり写った。

わざわざ日本から来ても、なかなか見ることができないと聞いていたので、オーロラを見ることができてよかった。

このあとホテルに戻ったのが23時40分。

次の日は3時に起きることにしていたため、ほとんど寝る時間がなかったが、そんなことはどうでもよくなるような貴重な光景を見ることができた。





参考(1)~車メーカーシェア~


観光の途中、車のメーカーを調べてみた。

アイスランドでも日本車のシェアが高かった。


                                                    (台)
メーカー台数シェア日本車欧米車
トヨタ3523.8 350
三菱1610.9 160
ホンダ1510.2 150
マツダ149.5 140
日産138.8 130
スズキ74.8 70
イスズ53.4 50
スバル42.7 40
フソー21.4 20
ダイハツ10.7 10
レクサス10.7 10
現代起亜96.1 09
FORD74.8 07
BMW53.4 05
GM32.0 03
BENZ32.0 03
AUDI32.0 03
VW21.4 02
プジョー21.4 02
合計14710011334
比率76.9%23.1%



参考(2)~全体のスケジュール+実績の一覧表~



月日場所・行動交通スケジュール+実績
12/23自宅発8:10空港の駐車場に駐車し、待合せ場所へ
(土)中部空港発 11:55航空機 空路、ヘルシンキとコペンハーゲン2回乗り継ぎし、アイスランドのケフラヴィークへ
ヘルシンキ着中部空港~ヘルシンキの所要時間は約10時間
ヘルシンキ発17:45航空機 フィンランド航空利用
コペンハーゲン着ヘルシンキ~コペンハーゲンの所要時間は約1時間40分
コペンハーゲン発航空機 アイスランド航空利用
ケフラヴィーク着22:45コペンハーゲン~ケフラヴィークの所要時間は約3時間10分
ケフラヴィーク発 バスセルフォス地方のホテルへ
セルフォス地方着2:00
就寝4:00日本との時差は9時間なので夜中の4時は日本の昼1時
12/24起床7:00
(日)朝食ホテルのレストラン
セルフォス地方発午前バス北西部景勝地観光 
・フロイン滝、バルナ滝、間欠泉
昼食14:10ポーク料理
午後バス・入植者の歴史を知るセトルメントセンター
・温泉の湧き出る源泉
セルフォス地方着18:25ホテル着
夕食18:45ホテルのレストラン
何度もオーロラ観測に挑戦したが、曇っていて見えず
12/25起床7:00
(月)朝食7:107時に開けるはずのレストランが10分遅れで開いた
セルフォス地方発午前バス観光地が円を描くように点在するゴールデンサークルへ 
・グトルフォスの滝
昼食12:30サーモン料理
午後バス・シンクヴェトリル国立公園内の地球の割れ目「ギャウ」
ゴールデンサークル発 16:00ホテルへ
セルフォス地方着スーパーマーケットに行く予定だったが、今日は休み
夕食19:00チキン料理
21時と朝5時に外を見たが、オーロラは見えなかった
12/26起床7:00
(火)朝食7:30ホテルのレストラン
セルフォス地方発 午前バスレイキャビックへ
レイキャビック着首都レイキャビック市内観光
・首脳会談が行われたホフジーハウス
・ハルパコンサートホール
・旧港  ・ハトルグリムス教会
・熱湯貯蔵ステーション・ペルトラン
・市庁舎  ・チョルトニン池
昼食13:30バイキング料理
午後バス・国会議事堂
夕食レイキャビックのホテル
嵐のためオーロラは見えなかった
12/27起床6:30
(水)朝食7:00ホテルのレストラン
レイキャビック発 午前バス北米大陸プレートとユーラシア大陸プレートをつなぐ橋
昼食12:30ブルーラグーンのレストラン
ブルーラグーン着 午後世界最大級の露天風呂ブルーラグーン
ブルーラグーン発 15:30バス観光後、レイキャビックへ 
レイキャビック着着後、ホテルへ 
16:45ショッピングセンターで買い物
夕食18:45ポーク料理
21:00バスオーロラ観測に大成功
レイキャビック着23:40寝る時間が少ない
12/28起床3:00
(木)朝食3:50ホテルのレストランでパンとコーヒー
レイキャビック発 4:30バスケフラヴィークの空港へ 
ケフラヴィーク着 5:30
ケフラヴィーク発7:30航空機アイスランド航空利用
ヘルシンキ着12:55
ヘルシンキ発17:15航空機フィンランド航空利用 少し遅れた
12/29中部空港着10:05
(金)自宅着11:00


参考(3)~地図~









以上、終わり。



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