エンジェルフォール旅行

ブラジル滞在時、ベネズエラのエンジェルフォールに行った。

エンジェルフォールとは、ギアナ高地にある世界最高落差の滝。

落差979mから流れ落ちる水が、あまりの高さからの落下のため、下につく前に全て霧になってしまう。

滝つぼのない滝。

サンパウロからカラカスまでの飛行機で私の近くの席に座ったのは、陸上競技のブラジル代表チーム。約50人。

私の隣は「やり投げ」の選手。 聞いただけではやり投げが理解できず、ノートに書いてもらって後で調べた。



Atletosmo(陸上競技)
Lançamento de dardo(やり投げ)
Reynan Pereira Costa(名前:ヘイナン・ペレイラ・コスタ)


彼は、機内食を食べたあと、キャビンアテンダントを呼んで、何かを頼んだ。

持ってきたのは、今食べたものと同じ機内食。

彼は、それをぺろりと食べた。







カラカスのシモン・ボリーバル空港に着いた。

ここで両替をする必要がある。

事前に調べておいたように、空港の係員ふうの人にポルトガル語で両替したいことと金額を伝えた。

少し待っていると、別の男の人と一緒に戻ってきて、エレベーターに入るよう促した。

3人でエレベーターに入り、両替をした。

ちょっと怖かったが、無事に終了。



カラカスのホテルに泊まり、次の日の朝4時30分に旅行社の人と待合わせの予定だった。

4時40分になっても旅行社の人が来ないので、ホテルの人に電話してもらった。

そのときはじめて、ブラジルとの時差が1時間30分あることがわかった。

旅行社の人を3時10分に起こしてしまった。

私は、夜中の2時に起きたことになる。大失敗。



ベネズエラの航空会社=コンビアサ(Conviasa)の飛行機に乗り、カラカスからプエルト・オルダス経由、ギアナ高地の玄関口:カナイマに着いた。

コンビアサは、1997年に運航停止したビアサに代わって、2004年に設立された航空会社。

言語がスペイン語になった以外、飛行機の中で特徴的なことはない。




カナイマ空港は小さな空港だった。

入口で国立公園の入園料を払った。

土産物屋さんがあるだけの空港で、チェックインカウンターか旅行会社の受付かわからない。

宿舎の係員に呼ばれるまま、車に乗った。






5分くらい車に乗り、宿舎に到着。

日本人はいないと思っていたら、サンパウロから来た日本人が5人いた。

私の旅行費用は40万円くらいかかったが、彼らは1人30万円くらいで来たとのこと。

サンパウロ→マナウス→ベラビスタ→カナイマのルートで来たと言っていた。



宿舎(Waku lodge)は、かなり快適だった。

シャワー、トイレ、食事など、全て問題なかった。

このあたりで一番いい宿舎らしい。

宿舎の前は、下の写真の川(湖)で、向こう岸には滝があった。






宿舎の前から見える景色。

手前がカラオ川(カナイマ湖)で、向こう側に滝が見える。

さらに向こうの山が印象的。










午後、滝の下を散策。

石を並べた歩道があるので、問題なく歩けた。

ただ、滑って転びそうになった人もいた。

今回はAdidasのサンダルで行ったが、トレッキング用の靴がベター。

夕方になると宿舎にヒューイと啼く虫がいたが、この虫はアマゾン河下流のマラジョー島にもいた。



このサッポの滝でずぶ濡れになった。

これでも水の量は少ない方だとのこと。

もし水の量が多かったら、人は流されてしまうと思うが・・・。

写真撮影には防水カメラが必要だった。

カメラ用防水カバーでは不十分。




次の日、エンジェルフォールに向けて出発した。

夜が明ける前、5時に集合。

外国では珍しく、時間どおり全員が5時に集まった。

最初は湖まで車で移動し、そのあとボートに乗った。

宿の朝食は、食堂に置いてあったクッキーとチーズだけ。



30分くらいボートに乗ったところで浅瀬があったので、人は降りて歩き、ボートだけ川を遡った。

水量が多いときは人が降りる必要はない。

こんな場所にも道が造られていた。

同行は全部で10人で、日本人6人、アメリカ在住の台湾人2人、ベネズエラ人2人。

ガイドさんの名前はホセ、息子はジェイスン。

台湾人はサイさんと言っていた。


天気が悪く、遠くのテプイがよく見えなかった。

テプイとは、テーブルマウンテンの意味があり、ギアナ高地特有の頂上が平らなテーブル型の山。

写真でわかるように、水しぶきが上がるくらい、けっこうなスピードでボートが走っている。






2回目のボートに乗ってから2時間半後、昼食をとるためにボートは岸に着いた。

宿舎を出てから4時間半ほど経っていたと思う。

ボートのエンジンはほぼヤマハ。

ついでだが、ベネズエラにはトヨタ車が多い。

ダイハツ、マツダも見た。

GM車の数も多かった。



昼食の場所。

観光客用に場所が整備され、私たちが着く前に食事が用意されていた。












昼食後もボートで川を遡った。

ついにアウヤンテプイが見えた。

アウヤンテプイとは、エンジェルフォールの流れ落ちる山の名前。

いよいよ大陸の中心に近づいた感じがしてきた。

ギアナ高地は、パンデア大陸が分裂していく回転軸のような位置にあり、移動しなかった。

そのため、分裂したほかの大陸は何度も気候変化の影響を受けたが、ここはずっと熱帯気候に属し、大きな変化を受けなかった。



ボートを降りてから約1時間歩いた。

全体的に起伏は少なかった。













エンジェルフォールのビューポイントに着いた。

朝5時に出発してから約6時間(昼食含む)。

やっと着いた。

この看板に書かれているとおり、現地ではアンヘルの滝(Solto Angel)と呼ばれている。

Saltoとは、「飛ぶ」という意味。

ムーンサルトのサルト。



ここに着いたとき、残念ながら滝の上部は見えなかった。

下部だけは、なるほど、聞いていたとおり滝つぼがないことがわかる。















しばらく待っていると全景が見えた。

時間をかけてわざわざ来てよかった。

この景色は、観光パンフレットで見ることが多い。














帰りのボートではテプイがよく見えた。

宿舎に戻ったのは日没のころ。












次の日、セスナでエンジェルフォールを見に行った。

遊覧飛行は40分程度。

乗ったのは台湾人の2人と飛行機会社の人とパイロットと私の5人。

パイロットはジミーさん。

少し気持ち悪くなったが、ほぼ順調。





上空から観光した。

この景色も、観光パンフレットで見ることが多い。

虹が見えた。









動画も撮ってみた。

この日の水量は前日より多い。






密林の中にボートで往復した川が見えた。

ボートで5時間くらいかかる距離なので、延々と川が続く。











次の日、ユリの滝への出発は、14時30分から14時に変更された。

朝、腹の具合が悪く、正露丸を飲んだ。

この日の予定は、最初は車、次は船で移動。


途中で船のエンジンが止まって動かなくなったので、電話で代わりの船を呼んでもらった。

40分間、川岸で止まっていたが、大雨になったのは不運。

台湾人夫婦と英語で会話したら、今はヒューストンに住んでいて、麻酔のお医者さんだとのこと。

台湾では中国人につかまりそうになり、民主主義の問題から自由を求めて米国に渡った。

32年前のこと。



舟から降りて少し歩くと、ユリの滝が見えた。

川の色が茶色っぽく見えるのは、植物から出るタンニンが、雨水によって川に流れ出るため。

宿舎の水も茶色。

その水で歯磨きしたが、問題なかったと思う。

アマゾン川の支流にも同じ色の川があった。

この滝まで来たとき、カメラの容量が一杯で撮影はここまで。



帰る日に風邪をひいた。


エンジェルフォール旅行では、行きと帰りにカラカスで泊まることになった。

旅行社の注意は、絶対にホテルから出ないことだけ。



ホテルから出られないため、食事はホテルのレストランで食べるしかない。

行きと帰りに5食もホテルのレストランで食事をとった。

最初はサンドイッチ、次はパスタを頼んだ。量が多い。

最後の日の昼食はスープ。これで十分だった。

ついでにビールも飲んだ。ZULIAはオーストリアのビールらしい。

SOLERAというビールもあった。

よく覚えていないが、変わった味ではなかったと思う。



本来は外に連れ出すはずの旅行社が、「外に出るな!」というくらい危険な場所だということなので、よっぽど危険なのだと思った。

カラカスを経由しないルートの方が安全かもしれない。


あとで聞いた話しだが、私の知り合い(ベネズエラに2年間滞在)は、一緒にベネズエラに滞在していた日本人15人と旅行に行くことにして、現地で仲良くなったベネズエラ人に案内を頼んだ。

その人に前金=3万円(合計45万円)を渡したら、突然夜逃げされ、自分も疑われて、ひどい目にあった。

そういうことが外国では頻繁に起こるらしい。


ベネズエラの危険情報を調べてみた。


このブログを書いている2016年9月26日時点の「外務省海外安全ホームページの危険情報」より抜粋


(3)カラカス首都圏

:「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」(継続)
ア カラカス首都圏内及び各地域では治安の悪化が顕著であり,従来比較的安全とされてきた地域においても夜間の移動のみならず昼間でも,殺人,強盗,誘拐等の凶悪犯罪が多発しており,外国人も被害にあっていることから十分な注意が必要です。
イ 6月2日,リベルタドール市フエルサス・アルマダス通り周辺において,食料品がスーパーの店頭に並ばなかったことから,市民が道路にバリケートを築くなどしてミラ・フローレスまで抗議デモを行い,
警官隊と衝突する事件が発生しました。
ウ リベルタドール市の大統領府周辺のカティア地区及び1月23日地区は,同市内で特に治安の悪い地域となっており,多数の凶悪事件等が発生しています。また,セントロ地区,サバナグランデ地区等に所在する多くの露天商で強盗,スリ,置き引き等の被害が多発しています。2016年1月には,リベルタドール市のプラザ・ベネズエラにおいて,日本人旅行者が強盗に遭い,財布や携帯電話等が奪われる事件も発生しています。
エ リベルタドール市と並んで凶悪事件が多発しているスクレ市ペタレ地区には,カラカス最大の貧民街(スラム街)が広がっており,殺人,強盗等の凶悪事件が日常的に発生するなど大変危険な地域です。  また,ペタレ地区以外のスクレ市においても,2013年9月,高速道路上で日本人が強盗事件の被害に遭っています。ペタレ地区の犯罪集団が同市内で活動しており,誘拐事件や強盗事件が多発しています。
オ チャカオ市(多数の邦人の居住区,在ベネズエラ日本国大使館所在地)は,以前は比較的安全な地域とされていましたが,近年急激に治安が悪化し,日本人を含む外国人等が毎月1件以上のペースで凶悪犯罪の被害に遭っています。2013年1月及び5月には,日本人が路上強盗事件の被害に遭った他,同年7月,けん銃使用による自動車強盗事件,2014年9月,日系企業の防弾車2台に対する自動車強盗事件,2015年1月,けん銃使用による強盗・一時拘束事件,2015年8月,在ベネズエラ日本国大使館が入居するビルにおける発砲事件,2016年1月,同日本国大使館付近における路上強盗事件等,多くの凶悪犯罪が発生しており,注意が必要です。
ク ベネズエラの玄関口であるマイケティア国際空港でも犯罪が多発しています。2015年10月,日系企業の日本人出張者が,同空港の駐車場において,軍服を着て小銃を所持した軍人と思われる男2人組から,けん銃で威嚇され現金を恐喝されました。また,同空港は,トランジット内であっても,置き引き等の窃盗事件が多発しており,特に到着の便で混み合う午前中に多く発生しています。
空港を行き来する高速道路では,強制的に車両を停止させて金品を強奪する事件や誘拐事件が発生しています。このため,同空港の早朝及び深夜発着便の利用は極力避け,日中に発着する便を利用するようお勧めします。


【参考】下の地図の赤丸内がカナイマ、黄色丸内がエンジェルフォール。







【スケジュール】



Data
Horário
Ação
Lugar
Nota
06/06
(qua)
04:50
Partida


05:55
Partida

T4-5611
07:45
Chegada
GRU

14:25
Partida
GRU
JJ-8050
18:55
Chegada
CCS(Caracas)

20:00
Chegada
Hotel
Eurobuilding Express
07/06
(qui)
04:20
Partida
Hotel
Eurobuilding Express
06:00
Partida
CCS(Caracas)
V0-2380
07:00
Chegada
PZO(Puerto Ordaz)

10:30
Partida
PZO(Puerto Ordaz)
V0-2360
11:05
Chegada
CAJ(Canaima)

11:20
Chegada
Hotel
Waku lodge

Tour(Salt Sapo)


18:00
Chegada
Hotel
Waku lodge
08/06
(sex)

Café da manhão
Hotel
Waku lodge

Tour(Salto Ángel)


09/06
(sab)

Tour(Salto Ángel)



Tour(Salto Yuri)



Chegada
Hotel
Waku lodge
10/06
(dom)
08:00
Café da manhão
Hotel
Waku lodge
11:55
Partida
CAJ(Canaima)

12:30
Chegada
PZO(Puerto Ordaz)

20:10
Partida
PZO(Puerto Ordaz)

21:10
Chegada
CCS(Caracas)

22:00
Chegada
Hotel
Eurobuilding Express
11/06
(seg)
08:00
Café da manhão
Hotel
Eurobuilding Express
20:35
Partida
CCS(Caracas)
JJ-8051
12/06
(ter)
04:35
Chegada
GRU

08:25
Partida
GRU
T4-5510
10:10
Chegada


10:50
Chegada







以上、終わり。


カンボジア旅行

カンボジア旅行の記録を紹介する。今回の旅行の目的はカンボジアの遺跡を見ること。 2年連続で海外の遺跡観光をすることになった。カンボジアの遺跡が造られたのは9~13世紀。昨年訪問したメキシコの遺跡は4~11世紀。ほとんど年代が重なるが、少しだけカンボジアの遺跡が新しい。 旅...